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後悔と、キスを。【流血描写あり】

「終わったよ」 掠れた、優しい声で君に告げる。 上手く笑えなかったこの顔を、君が見ていないのは幸いか。 いいや、君が目を開けてくれるなら、変な顔を見られたって構わない。 「そう……」 君の声も小さくて、聞き取りづらかった。...

ヤンデレ彼氏に浮気を告白すると。【R15】

私には、人には言えない秘密がある。 それは、彼と付き合って1年の記念日を迎えた翌日に、別の人とキスをしてしまったこと。 私の気持ちは、彼にある。浮気をするつもりなんてさらさらなかった。 それなのに、別の人のキスを受け入れてしまったのは……酔っていて、判断力が鈍っていたから。...

ホットチョコレートの誘惑【R15】

チョコレートを刻んで、牛乳を温めて。沸騰する前にチョコレートを入れたら、ぐるぐると混ぜて溶かす。  甘い香りが漂う中、チョコレートが全て溶けたのを確認したら、ホットチョコレートの出来上がり。 「マグカップマグカップ~」  出しておいたマグカップを手元に引き寄せて、小鍋の中身を注ぎ移した。  私は猫舌だから、先に小鍋を洗ってホットチョコレートを適温に冷ましておく。 「よーし、洗い物終わり!」  小鍋の水滴を拭き取って元の場所へと戻してから、マグカップを持ってリビングに移動する。  これから迎えるのは至福の時間。  マグカップを一度テーブルに置いて、しずしずとソファーに腰掛ける。  ふぅ、と息を吐き出して、丁重にマグカップを持ち上げると、堪えきれない笑みが浮かんだ。  そっとマグカップに口を近づけ、息を吹きかける。 「ふー、ふー……」  いざ……! 「何、ニヤニヤしてるんだ?」 「んっ、千晃(ちあき)……!?」  無駄にかっこいい声がして目を向けると、廊下からルームシェア仲間の一人が来ていた。  鎖骨が見えるラフな黒シャツにジーパン。シンプルな格好だ

【BL】1人、飴を噛み砕く

飴を噛み砕く。コーヒーの匂いが口の中に広がる。苦みが舌に刺さる。決して美味しくはない。 けれど、これでいい。 「優理(ゆうり)って甘党なのに飴だけはコーヒー味が好きだよな」 「うん、まぁね」 鷹杜(たかと)くんが隣にいる時だけだよ、とは言えずに微笑んだ。...

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