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【600字以下】感性(詩的エッセイ・心に寄り添うメッセージ)
楽しく感じること、美しく感じること、切なく感じること、愛おしく感じること。 それらは、全人類で共通しているように見えて、実はちょっとずつポイントが違ったりする。 それを、人は感性って呼ぶよね。 辛く感じること、悲しく感じること、しんどく感じること、それらも全部、人それぞれに異なる“感性”。 人の感性って、大抵生まれ持ったもので、すこしだけ、身を置いてきた環境によって変化したりする。 あなたが感じるもの、それはすべて、“とある出来事”にあなたの感性が刺激された結果。 否定しなくていいよ。人と比べなくていいよ。正しさを探さなくていいよ。 人の感性は尊重されるもの。あなたの感性は尊重されるもの。 自分を責めなくていいよ。自分を嫌わなくていいよ。 それはあなただけの特別な感性。 胸を張って、自分だけの世界を生きていけばいい。 あなたの感性を大切に。あなたの気持ちを大切に。ストレスは抱え込まなくていい。 あなたが幸せに生きていける方法を、手探りですこしずつ探していこう。 苦手に正面から体当たりする必要はない。 あなただけの工夫で
6 日前読了時間: 1分
一般文芸っぽい文章の練習
タイトルの通り、普段のケータイ小説的、あるいはライトノベル的文章ではなく、一般文芸寄りの文章を練習した結果の書き散らし集です。 ストーリー性はほぼなく、苦手な文体を練習して1シーン書いてみただけなので、暇潰しに文字を読みたい方にオススメ。 (※つまり読み物には向きません) その点を踏まえてどうぞ。 ・駅のホームにて 茜色の空に、薄雲が尾を伸ばしている。 上りのホームと、下りのホーム。向かい合う二つのホームの屋根で切り取られた空は、地上の灰色とは別世界のように、自然の美しさを静かに魅せていた。 「まもなく電車が到着します」 ホームに響く無機質なアナウンス。どこからか漂ってきたコーヒーの匂い。なんの感慨もなく茜色の空に灰色を侵食させる日常が、わずかに私の胸をざらつかせた。 夏の気配も薄れた、ひんやりとした風がホームを吹き抜ける。それでも、ホームにごった返す人々がまとった汗の匂いや、蒸し暑さ、ざわざわとした雑音が、この場所からかき消えることはなかった。 せいぜい鞄からスマホを取り出して、胸の前でいじるくらいの隙間しかない、ぎゅうぎゅう詰め
9月19日読了時間: 5分


狂犬SPはお嬢を溺愛中(試し読み)
(※試し読み版につき、途中までの公開となります。全編はアンソロジー【眼鏡と仕立ての、その奥に。】に収録されていますので、気に入っていただけましたら、入手のご検討をよろしくお願いいたします。詳細は下にて) まさか、このようなことになるなんて思いもしなかった。 月に一度の、婚約者である当銘卓馬(とうめたくま)さんとのお食事の場。 卓馬さんが希望されたレストランに伺い、SPも置いて、個室で卓馬さんと二人、食事をしていた。 それが、今は。 「葉奈(はな)さん、この部屋の居心地はどうかな? 葉奈さんのことを考えて、内装にはこだわったんだよ」 白を基調として、黄緑やピンクを差し色に使った女性向けの部屋。 気付くとその中心にあるベッドで寝ていた私に、卓馬さんが笑みを浮かべて近づいてくる。 卓馬さんがあの個室にあった、レストランの隠し通路を私に見せたことは覚えている。 そのあと、薬品の臭いがする布で口元を覆われて、急に意識が遠のいて。 「卓馬さん……どうして、このようなことを? ここは一体どこなのですか?」 「葉奈さんは花京院(かきょういん)……
8月14日読了時間: 5分


もっと、近づいて。(試し読み)
(※試し読み版につき、途中までの公開となります。全編はアンソロジー【九人虹色】に収録されていますので、気に入っていただけましたら、入手のご検討をよろしくお願いいたします。詳細は下にて) コツコツ、コツコツ。 革靴とアスファルトがぶつかって奏でられる音が、二人分、重なって響く。 視線を上げると、黒いリュックを背負った大きな背中が、一歩半、先にあった。 ブレザーからはみ出したYシャツのえりは、ふぁさっと跳ねた黒髪で隠されている。 女の子の間でも人気の……ウルフカット、って言うんだっけ。 「……」 じっと見つめていたのがバレてしまったのか、暁(あかつき)先輩が振り返って、キリッとした目と視線が交わった。 それだけで私の心臓は跳ねて、目の前のかっこいい人と付き合えている事実に、ほっぺが緩んでしまう。 暁先輩はすぐに視線を前へ戻すんだけど、横顔が見えなくなる直前、柔らかい表情へと変わるのが大好きなところ。 別れるまでに、何回も振り返って、歩くスピードを合わせてくれるのも好き。 私にとって、暁先輩と一緒に下校できるこの時間は本当に幸せで…
1月12日読了時間: 6分
140字まとめ
【お題:年末年始】 切れたお酒を買いに来たついでに、カウントダウンをしている公園へ来てみた。 「3! 2! 1!」 ハッピーニューイヤー、の声を聞きながら、缶を開けてお酒をぐびり。 「ははっ、仲間がいる」 「え?」 「あ、すみません」 缶ビールを持ったイケメンに笑いかけられて、私は照れながら缶を持ち上げた。 fin. 白崎ななさん( https://x.com/shirasaki_nana?s=21 )がXで企画している140字小説に参加しました。 新年明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 2024.12.31 【お題:お酒】 お酒なんて嫌い。 父が悪魔になるクスリだから。 私はお酒のせいで帰る家を失くした。 だから、拾ってくれたあなたのことも嫌い。 毎晩飲んだくれて。 「ひとみちゃん、こっち来て。ぎゅーしたい」 ……でも、あなたの酔い方は好きになれそう、なんて。 「ひっつかないで、酔っ払い」 まだ、内緒だよ。 fin. 白崎ななさん( https://x.com/shirasaki_nana?
1月1日読了時間: 5分
最後の物語
「うーん、なんか違うなぁ……」 キーボードを打っていた手を止めて、イスの背もたれに背中を預ける。 溜息を吐き出すと、どっと疲れが襲ってきた。 「一旦休憩にしよ」 私は呟いて、イスから立ち上がる。 リビングで紅茶を淹れよう。 「うん、いい香り。この赤さがいいよね」...
2024年3月8日読了時間: 3分
テーマ「初雪」
はらり、と茶色の葉っぱが落ちる。 それと入り交じるように、ふわっとした大粒の雪がゆっくりと地面に向かっていった。 それは地面につくと、幻だったかのように消えてしまう。 いや、それは事実、白銀の髪を後ろに尖らせた男性、アランが披露した魔法だった。...
2023年11月24日読了時間: 17分
【600字以下】13歳の誕生日
・晴れver 目が覚めると、ワクワクで胸がいっぱいになった。 なんてったって、今日は僕が13歳になる日。 13回目の、誕生日なんだ。 窓を見ると、カーテンはまだ閉まっている。 僕はゴソゴソと布団から抜け出して、窓の前に立った。 シャッ...
2023年9月22日読了時間: 3分
兄妹×日常
「ねー、お兄ちゃん。また彼女作らないの?」 「うるさい、傷心に染みる」 「彼女連れてきて欲しいなー、お菓子もらえるし」 「自分で買ってこい」 ソファーの隅に座っているお兄ちゃんを、後ろから覗き込む。 片手でいじっているスマホには、[ごめん][許して][誤解だ]が続いたト...
2023年9月14日読了時間: 3分
執事×お嬢様(原文)
「……さま……おじょう……」 んん……。 眩しい……。 自然と眉根が寄る。 顔を右に背けると大分寝やすくなった。 「お嬢様、朝ですよ」 「ん……?」 誰だろう、この声……。 柔らかくて、聴き心地がいい……。 「ふふ……そんなに心地いい夢を見ていらっしゃるんですか? こちらで...
2023年9月11日読了時間: 2分


恋色の空
ねぇ、見て。空がピンク色だよ。 昔、そんなことを言ったわたしに、右隣のブランコに座っていた男の子は「いや、青色だけど」と驚いた顔をした。 ううん、それは驚いた顔というより、え、なに言ってんのお前、という顔だった。 それすらもかっこよかったんだけど。...
2023年9月2日読了時間: 2分
また会う日を楽しみに
「引っ越しの準備はもう終わったの?」 しんと静まり返った公園に、キィ……キィ……とブランコが軋む音を響かせる。 黒く染まった空に星はひとつも見えず、三日月でも半月でもない程度に欠けた月が遠くで鈍く輝いていた。 「うん、まぁ」...
2023年9月2日読了時間: 3分
後悔と、キスを。【流血描写あり】
「終わったよ」 掠れた、優しい声で君に告げる。 上手く笑えなかったこの顔を、君が見ていないのは幸いか。 いいや、君が目を開けてくれるなら、変な顔を見られたって構わない。 「そう……」 君の声も小さくて、聞き取りづらかった。...
2023年9月2日読了時間: 2分
ヤンデレ彼氏に浮気を告白すると。【R15】
私には、人には言えない秘密がある。 それは、彼と付き合って1年の記念日を迎えた翌日に、別の人とキスをしてしまったこと。 私の気持ちは、彼にある。浮気をするつもりなんてさらさらなかった。 それなのに、別の人のキスを受け入れてしまったのは……酔っていて、判断力が鈍っていたから。...
2023年9月2日読了時間: 2分
ホットチョコレートの誘惑【R15】
チョコレートを刻んで、牛乳を温めて。沸騰する前にチョコレートを入れたら、ぐるぐると混ぜて溶かす。 甘い香りが漂う中、チョコレートが全て溶けたのを確認したら、ホットチョコレートの出来上がり。 「マグカップマグカップ~」 出しておいたマグカップを手元に引き寄せて、小鍋の中身を注ぎ移した。 私は猫舌だから、先に小鍋を洗ってホットチョコレートを適温に冷ましておく。 「よーし、洗い物終わり!」 小鍋の水滴を拭き取って元の場所へと戻してから、マグカップを持ってリビングに移動する。 これから迎えるのは至福の時間。 マグカップを一度テーブルに置いて、しずしずとソファーに腰掛ける。 ふぅ、と息を吐き出して、丁重にマグカップを持ち上げると、堪えきれない笑みが浮かんだ。 そっとマグカップに口を近づけ、息を吹きかける。 「ふー、ふー……」 いざ……! 「何、ニヤニヤしてるんだ?」 「んっ、千晃(ちあき)……!?」 無駄にかっこいい声がして目を向けると、廊下からルームシェア仲間の一人が来ていた。 鎖骨が見えるラフな黒シャツにジーパン。シンプルな格好だ
2023年9月2日読了時間: 3分
【BL】1人、飴を噛み砕く
飴を噛み砕く。コーヒーの匂いが口の中に広がる。苦みが舌に刺さる。決して美味しくはない。 けれど、これでいい。 「優理(ゆうり)って甘党なのに飴だけはコーヒー味が好きだよな」 「うん、まぁね」 鷹杜(たかと)くんが隣にいる時だけだよ、とは言えずに微笑んだ。...
2023年9月2日読了時間: 2分
【BL】一途な恋に、溶かされる
同性が好きなんて、言えなかった。 俺を異端な存在だと思っているのは、誰よりも俺自身だ。 ずっと隠し通すつもりだった。異性と付き合って、結婚して。 “普通”に紛れて死んでいきたかったのに。 「先輩、僕と付き合ってくれませんか?」...
2023年9月2日読了時間: 2分
【600字以下】卒業
今まで、私の卒業は涙と共にあった。 「そんなに泣く?」って、友達も泣きながら笑うくらい、大泣きしていた。 でもね、今日は涙で迎えたくないんだ。 だって、メイクが崩れちゃうし、君と迎える特別な日だし。 緊張してるけど、口紅が取れないように水も飲んでいない。...
2023年9月2日読了時間: 1分
【600字以下】水の入ったコップ
透き通ったガラスのコップ。その中に入った水が半分ほどだったら。“もう半分”かと捉えるか、“まだ半分”と捉えるか、という話があるらしい。 僕はきっと、もう半分かと思うだろう。 そんなことを、実際に半分まで水が減ったコップを眺めながら思う。 「なーにしてるの?」...
2023年9月2日読了時間: 1分
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