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【BL】一途な恋に、溶かされる

同性が好きなんて、言えなかった。 俺を異端な存在だと思っているのは、誰よりも俺自身だ。 ずっと隠し通すつもりだった。異性と付き合って、結婚して。 “普通”に紛れて死んでいきたかったのに。 「先輩、僕と付き合ってくれませんか?」...

【600字以下】卒業

今まで、私の卒業は涙と共にあった。 「そんなに泣く?」って、友達も泣きながら笑うくらい、大泣きしていた。 でもね、今日は涙で迎えたくないんだ。 だって、メイクが崩れちゃうし、君と迎える特別な日だし。 緊張してるけど、口紅が取れないように水も飲んでいない。...

【600字以下】水の入ったコップ

透き通ったガラスのコップ。その中に入った水が半分ほどだったら。“もう半分”かと捉えるか、“まだ半分”と捉えるか、という話があるらしい。 僕はきっと、もう半分かと思うだろう。 そんなことを、実際に半分まで水が減ったコップを眺めながら思う。 「なーにしてるの?」...

【600字以下】時計

チク、タク、チク、タク……。 僕は秒針の音が好きだ。針が動く様も、見ていて飽きない。 友達からは変わった趣味と言われるけど、この心地良さが理解できない周りの方が変わってる。 そう思うのも、またおかしいと言われるのかもしれない。...

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